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2016年03月08日放送

地域とともに歩む、生キノコづくりから健康食品まで~健康いきいきメモ(放送第12回)~

昨年の4月から始まりました、「きのこらむ」も、今回で最終回になりました。 岡山シティFM「Radio MOMO(レディオモモ)」お昼の生放送の中にある「健康いきいきメモ」というコーナーで放送したお話のまとめと補足、そして音声では伝わりにくい情報を、写真やイラストを交えながら、ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回は、そのまとめとして、番組と「きのこらむ」についてのアンケート結果のご紹介、そして、地域社会とともに、生キノコ生産から加工食品や健康食品の製造、そして販売の仕事に携わる人たちを中心にお話します。

きのこらむに関するアンケート結果の紹介

今までキノコについて様々な角度から紹介してきましたが、特に興味を持っていただいたのは、シイタケの食べ方や栄養についてのお話でした。シイタケは昔から日本で様々な料理に使われてきたキノコだけに、皆さんの関心も高かったようです。
次点ではキクラゲの食べ方や栄養についてのお話を選ぶ方が多かったようです。やはり、料理などの日々の生活に関係ある内容に興味を持つ方が多かったようです。

​きのこらむの内容に関しては、ありがたいことに全体の90%の方から「非常に分かりやすい」もしくは「分かりやすい」との回答をいただきました。 ラジオでは全て音声のみでお伝えしなければならないのですが、ウェブコラムではイラスト等を加えたことで、より理解しやすい内容となったのではないかと思います。

ラジオとの連動企画として始まった「きのこらむ」ですが、実際にラジオを視聴したことがあるという方は、残念ながら全体の10%程に止まりました。しかし、このコラムを通じて「キノコに興味をもった」と回答した方は全体の85%にのぼり、この連載が皆様の食生活を見直すきっかけになったのではないかと思っております。

働く人々の紹介

食品部門は全体で60~70人が働いています。といっても、いつも全員が揃う訳ではありません。日々の仕事を交代制で行っています。
食品部門の中でも最も人数が多いのが、きのこ生産課です。生キノコは、毎日芽が出て成長していきますので、365日、常に生産管理が必要です。 特にシイタケの場合は成長が早く、1日2回、朝と夕方に収穫しなければなりません。そうして収穫された生シイタケは、多い時には1日1トンを超えるほど。年間での生産量は250トンにのぼります。これは、中国地方では第3位の量です。

キノコ作りは全てが手作業ですので、とにかく人手が必要です。そこで、頼りになるのが、地元のパートさんです。シイタケの芽を素早く取り除く「間引き」作業は熟練の技という感じですし、収穫や選別、そしてパック詰めの作業に至るまで、皆さん大変手際が良く、工場を支えてくれています。 生キノコが生える土台(菌床)作りから、生育管理までは、社員とパートさんで行っています。作業の多くは手作業で、体力も必要ですので、皆で創意工夫をしながら頑張っています。

次に食品製造課です。この部署では、プレゼントで何度かご紹介してきた三宝産業(株)のばら寿司やシイタケの旨煮等の加工食品、そしてシイタケの芽から開発した健康食品の「芽力」を作っています。なお、加工食品の完成品はOEMです。
※OEM…委託先のブランドで商品を製造すること。 

また、シイタケとキクラゲの乾燥品もこちらの部署で作っています。お中元とお歳暮の時期は特に忙しく、スタッフがフル回転でこなしています。 生キノコをはじめとする食品は、品質を第一に、安定供給することを心がけております。そこで生キノコの栽培や管理は、じっくりと、手間暇をかけて行っていますので、とにかく労働力が必要です。

そこで、力になってくれているのが、地元の福祉関係の作業所や、そこから来てくださる方々です。社員やパートさんに加えて、キノコ生産課と食品製造課の各所で働いています。 例えば当社で10年くらい働いてくれているとある男性は、平成27年11月には優秀勤労障がい者の表彰を、岡山県産業労働部長から授与されました。彼は仕事の手際がとても良く、なおかつ作業中であっても、挨拶を欠かさない礼儀正しい青年です。こういった方々は非常に頼もしく、仕事を支えてくれています。

業務課は、まさしく業務管理をする事務仕事が中心です。いつも正確な管理を心がけ、縁の下の力持ちのような存在です。

営業課は、三宝産業(株)の営業と兼務しており、食品部門の商品全ての営業を担っています。生キノコの生産や、加工・健康食品にも精通していますので、お客様のニーズや要望を現場サイドとすり合わせながら、対応していっています。
販売の花形の部署でもあり、最近も玉野市みやまで行われたイベント「みやま祭り」や、第19回グルメ&ダイニングスタイルショー(東京都で開催)にも出店し、岡山県内のみならず、全国各地で活躍しています。

【第19回グルメ&ダイニングスタイルショー】
2016年2月3日~6日にかけて「ビジットニッポン・観光とお土産・平和と食文化の提言」をテーマに東京ビッグサイトで行われたイベント。当社は(公財)岡山県産業振興財団経営支援部の事業を活用して、複数社と共に共同出展しました。

最後に総合研究所です。専門的品質管理(トレーサビリティ、水質検査等)、安全衛生管理、育種や新しい技術開発と応用を担当しています。 普段の業務は、目立たない地道な活動ですが、自社栽培キノコの品質や安全性を担保する重要な部署です。研究開発は長い期間がかかりますが、きのこらむ第7回でもご紹介した「巨大シイタケ」はその成果の一端です。

【巨大シイタケ】
平成27年12月10日に放送された「NHK岡山のニュースもぎたて」の中で、当社の椎茸が「肉厚で絶品 “高級”巨大しいたけ!」として紹介されました。

​これまでもお伝えしてきたように、キノコには健康にさまざまな良い面があります。品質No1で安定供給、地産地消をモットーに、今後も地域密着型の事業を展開して参りますので、どうぞ宜しくお願いします。

最後に

Gaspoポータルサイトの「きのこらむ」×「Radio MOMO(レディオモモ)健康いきいきメモ」は、今月(2016年3月)をもちまして最終回を無事に迎えることとなり、小生、安堵しておりました。 ところが、レディオモモさんから、「内容を2倍にパワーアップして、もう1年ラジオ放送をしませんか?」とのご依頼がありました。
そこで、弊社が丁度創業150周年を迎えますので、「浅野産業創業150周年 ラジオきのこらむ」として、月2回、第1・第3火曜日の10:40~55分に放送することになりました。 また、それにあわせて、Gaspoポータルサイトでも、「きのこらむ -浅野産業創業150周年版-」を執筆することが決定しました。

周年祭にちなんで、会社の歴史や食品に注力した経緯なども詳しくお話します。このほか、玉野市のキノコ工場長、研究スタッフ、きのこ料理を提供している料理店、大学の研究者らを招いて、スタジオ出演や電話で登場していただく予定です。きのこの食として良い面を、健康の話題を交えながら分かりやすく紹介していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。