日本人にとって、もっとも身近なきのこである「シイタケ」。
生はもちろん、乾燥させると美味しいダシがとれ、料理の幅がグンと広がります。
また、低カロリーな食材なので色んな料理に組み合わせて美味しくいただけます。
シイタケの人工栽培が始まったのは江戸時代の初頭とされています。現代では栽培技術が進み、手軽に手に入れることができるようになりましたが、当時シイタケと言えば高級品。特に「干しシイタケ」は、正月などの「ハレの日」にしか味わえない貴重な食材だったようです。
私たちが初めて生産に取り組んだきのこも、シイタケでした。シイタケの栽培は、私たちの原点とも言えます。
シイタケには様々な栄養成分が含まれていますが、その中でも特徴的な成分が「エリタデニン」。血中の悪玉(LDL)コレステロール値を下げ、血流をスムーズにして血圧を低下させる効果があります。採れたての生シイタケに多く含まれている成分ですので、ぜひ新鮮なものを召し上がって下さい。
シイタケは低カロリーな食材で、ビタミンやミネラルなどの栄養も豊富。料理にたくさん取り入れると、健康的で美しいダイエット効果が期待できます。また、きのこ類に含まれる「多糖類(ベータ‐グルカン)」には、免疫の活性力を高めてウイルスに対する抵抗力を上げる効果や、がんの増殖を抑えたり、弱らせたりする効果が期待できるものもあります。
シイタケは、天日干しすることで長期保存することができ、「ビタミンD」も大幅アップ。ビタミンDは体内でカルシウム代謝に重要な役割を果たし、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防効果が期待できます。
また、天日干しのシイタケには、旨み成分(グアニル酸)が豊富です。実はこの「旨み」は日本の食文化に古くから根付いている日本人独特の味覚。英語でも‘UMAMI’と呼ばれ、近年の研究成果でその存在が認められた、注目されている‘味’でもあります。
焼いても炒めても、揚げても美味しくいただけるしいたけ。ここでは生しいたけを使ったレシピを中心にご紹介します。
はじめてのシイタケ~調理と保存方法ガイド~
おいしいシイタケは、カサの部分が肉厚で内側が白く形が良いもの。また、軸の部分も白くて太いものを選ぶのがポイントです。
生シイタケが使いきれなかったという場合は、乾燥や冷凍して保存しておくことができます。天日干しで乾燥させればビタミンD等の栄養も増えて、旨みも増加します。