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2019年05月16日

【NHKガッテン】干しシイタケの旨みを0分で引き出す活用術!

干しシイタケ活用術

2019年5月16日に放送されたNHK『ガッテン!』は干しシイタケ特集!世界的にも注目されている干しシイタケの魅力と、戻し時間をかけずに旨みを引き出す活用術が登場しました。

今回は干しシイタケの旨みの秘密や、番組で紹介されていたおすすめ活用術をご紹介します。

世界的にも注目!干しシイタケの魅力

今、世界で注目されている日本のうまみ食材が「干しシイタケ」。
「旨み」は「umami」として海外でも通用する世界共通語だそうで、番組ではハンバーガーショップの具材として干しシイタケが登場。ハンバーガーのパティは塩とシイタケ粉末を混ぜた調味料で味付けするなど、シイタケの旨みを活用しているお店として紹介されていました。

原木栽培と菌床栽培

シイタケのおいしさの秘密は、乾燥させることで生成される「グアニル酸」と呼ばれる旨み成分です。

現在シイタケは、菌床栽培と原木栽培の2種類の方法で生産されています(写真では左が原木栽培で、右が菌床栽培)。
原木栽培で栽培されたシイタケは菌床栽培のシイタケと比べてグアニル酸が効率的に生成されるという特徴があり、干しシイタケの主流は原木栽培シイタケとなっています。

干しシイタケは傘の開き具合や大きさで「どんこ」や「こうしん」等に分かれており、傘の開いているものは香りが強く、どんこのような丸いかたちのシイタケは歯ごたえのある食感が楽しめます。

また、干しシイタケには骨や歯を丈夫にしてくれるビタミンDや、お通じを改善してくれる食物繊維なども含んでおり、健康や美容面でも取り入れたい栄養がたっぷり詰まっています。

干しシイタケの「旨み」の秘密とは?

シイタケ入りの筑前煮

日本食で良く使われている旨み食材といえば、昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、そして干しシイタケのグアニル酸。

これらの旨み成分は、お互いを合わせることで相乗効果が生まれるのが特徴です。グルタミン酸×イノシン酸で旨み成分が7倍に!そしてさらに干しシイタケのグアニル酸を加えることで30倍もの旨みを引き出すことも可能なんだとか。
カツオと昆布のダシは和食の定番ですが、干しシイタケを加えることでさらに深い味わいになるんですね。

味蕾とグルタミン酸の図説

コペンハーゲン大学のオーレ・モウリットセン教授によると、干しシイタケのグアニル酸はグルタミン酸と一緒に食べることで人体の構造を変えて、脳に強い「うまみ」の感覚を与えるのだそうです。

ヒトが食事をしたときに、舌の味を感じる受容体「味蕾(みらい)」と呼ばれる部分が旨み成分のグルタミン酸を捕らえます。しかし通常はグルタミン酸が口の中の唾液などにより舌の上から流されてしまうのだそう。

ところがここにグアニル酸が加わることで、味蕾がグルタミン酸を閉じ込めてフタをするような形に変形。唾液などで旨み成分が流されずに舌の上に残り、よりおいしく感じられる相乗効果が生まれているのだそうです。旨みの仕組みは科学的にも証明されているんですね!

干しシイタケの戻し方

水で戻す干ししいたけスライス

干しシイタケの戻し方の基本は、冷水につけて冷蔵庫で5時間ほど冷蔵庫にいれておくこと。寝る前にシイタケを浸しておき、夜のうちに戻しておくのがオススメです。
シイタケを戻した「戻し汁」はダシとして活用でき、料亭のようなおいしい和食に仕上がります。

ぬるま湯を使うことで15~30分ほどで早めに戻すことができますが、温度が高いとグアニル酸が壊すような酵素が働いてしまうのであまりオススメできません。
ぬるま湯戻しと冷蔵庫戻しではグアニル酸は3倍以上も差ができるのだそうです。

また、真空容器に入れることで、水に浸けた場合でも戻し時間を早めることができ、約5分ほどで食べられるようになるそうです。

↓干ししいたけの戻し方と活用レシピはこちらから干ししいたけの戻し方と戻し汁まで使う活用レシピ

番組おすすめは「すりおろし」干しシイタケ

干しシイタケの旨みを引き出すには、水でじっくり時間をかけて戻すことが重要です。しかしながら近年では「時間がない」「面倒だ」という理由からそもそも干しシイタケを使わないという家庭も増えてきているのだそうです。

そこで番組で考案されたのが干しシイタケを「すりおろして使う」という方法です。

粉末イメージ

番組では干しシイタケを乾燥したままの状態でおろし金ですりおろし、粉末状に。
そしてこのシイタケ粉末をアイスクリームの上にかけるだけで、まるで高級アイスクリームのような濃厚なおいしさに早変わり。これはアイスクリームに含まれる牛乳の旨み成分(グルタミン酸)と干しシイタケの旨み成分(グアニル酸)が相乗効果を生み出し、深いコクが生まれるためなんだとか。

この粉末干しシイタケは、アイスクリームだけでなくパスタやカレーなどの料理やケチャップなどの調味料に混ぜるのもおすすめ
加熱中に混ぜることでより旨みがアップするのだそうです。

この方法だと水戻しせずに使えるので、実質水戻し0分に。
干しシイタケ特有の香りも軽減されるので、シイタケが苦手というお子様にもオススメの食べ方なんだそうです。

●アイスクリームに混ぜる場合
アイス200g:干ししいたけパウダー3g
しいたけパウダーとアイスクリームをしっかり混ぜ合わせてからいただきます。

●カレーに混ぜる場合
カレー(2人分):干しシイタケパウダー大さじ1と1/2
カレー加熱時に加えます。

●味噌汁に混ぜる場合
味噌汁(2人分):干しシイタケパウダー大さじ1
味噌汁加熱時に加えます。

●調味料に入れる場合
ケチャップやマヨネーズなど大さじ2:干しシイタケパウダーを小さじ1

※しいたけパウダーの分量はお好みで変更可。
※水を加える料理には、水を入れるタイミングでパウダーを混ぜるのが旨みが出てオススメ。
※シイタケの香りが苦手な場合は、料理の仕上げとして最後に。

ただし干しシイタケは商品によってはゴミやチリが付いている場合もあるので、すりおろす前には傘の部分をはたいたり、表面の汚れはキッチンペーパーでふき取ったりするのがオススメです。

あらかじめすりおろして粉末にしておけば、瓶に入れてストックしておけるので忙しい時間でも手軽に使えて便利だと思います。

しいたけはあらかじめパウダー状になったものも商品化されています。
自分のライフスタイルに合わせて、干しシイタケを気軽に食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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